不安なこと(Q&A)

Q なぜ外科手術をする方がいいの?
A 外科手術を勧められた方というのは、あごの土台の位置が上あごと下あごで合っていない方です。上と下の歯並びをきれいに並べ、咬ませるときに、歯の植わっている骨の土台の位置が合っていないと、上下の歯を噛ませるのに無理をしなくてはならなくなります。外科手術は、あごの土台の位置を合わせるためのものです。
毎年20名以上の患者さんが手術を受けておりますが、皆さん良好に治療を終えられております。

Q 矯正治療だけでは直らないの?
A 矯正治療だけでも、歯ならびを治すことが出来ます。但し、あごのずれている患者さんの歯を矯正治療のみで並べる場合、歯を抜く可能性が高くなります。かみ合わせは良くなりますが、お顔の感じはあまり変化しません。さらに上あごと下あごの歯の一部に無理な角度で歯を並べることが多く、並び終わった後の安定が良くない場合が多いと思われます。 矯正治療が終わった後、5年や10年は心配ないと思いますが、年をとったときに、その差が現れてくると思って下さい。また、年齢が上がり歯が駄目になってきたときも顎のずれが残っているので、安定する入れ歯を入れるのは難しいと考えられます。

Q 手術はここでするの?
A 当院は矯正専門医院ですので手術は行っていません。他の病院の口腔外科というところで入院、手術をします。通常1〜2週間の入院です。病院は、選ぶことが出来ますので院長に相談して下さい。なお、手術前後の矯正は、当院で行います。

Q 手術だけ先に出来ないの?
A お口の模型をとってみると良くわかりますが、あごの位置を変えただけでは上と下の歯が咬み合いません。そのため手術前の矯正(術前矯正)が必要となります。術前矯正というのは、手術をしたときに上と下の歯ならびがちゃんと咬み合うようにする矯正治療のことです。手術前の矯正が無いと、外科の先生はどこに咬ませていいのかがわからなくなります。

Q 手術はどんなことするの?
A ほとんどの方は、下あごの骨を切って短く詰めることになります。診断結果によっては上と下のあごが対象となる場合もあります。あごの骨を切って下あごを後方に下げた後、ネジ止めをして終了します。移動する量や部位は、院長と口腔外科医が話し合って決めます。

Q 手術のあとは残るの?
A この手術を口腔外科医が行う場合、ほとんどの処置はお口の中からします。但し、ネジを口の中から止める方法と口の外から止める方法があり、外から止める場合には、頬っぺた側に小さな切開を入れます。通常1ミリ〜2ミリぐらい切りますが、ほとんど痕は残りません。つまり、お顔の表面には大きな傷をつけることはないということです。

Q 顔の形は変わるの?
A 下あごを下げる患者さんは、下あごがひっこみ、顔が丸くなる感じになります。反対に下あごを前に出す患者さんは、少し面長になります。退院した直後は、まだ腫れている感じですが、徐々に落ち着いてきます。

Q 手術は痛いの?
A 手術は、全身麻酔で行われますので痛みは感じません。また、麻酔がさめた後も、痛みに対する処置はされますので、痛みを感じなかった患者さんがほとんどです。

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Q 手術後の食事は?
A 経口食ですが柔らかい食事となります。退院後も骨がしっかりとするまで(1〜2ヶ月)は柔らかい食事をしていただきます。
但し、患者さんによっては手術後、上と下の歯を針金あるいはゴムで結ぶ場合があります。骨折後のギプスと同じことをするのだと考えて下さい。その場合はお口を開けることが出来ません。そのため手術後暫くは、流動食になります。

Q 手術の費用はどれくらいかかるの?
A 病院における治療費は保険適用になります。今までの患者さんにお聞きしたところ、健康保険(3割)で手術費・及び入院費で20万円〜25万円ぐらいかかります。個室を希望される方は、別に部屋代がかかると思います。病院によって若干異なりますので、事前に病院までお問い合わせ下さい。また、健康保険の高額医療制度が適応になります。

Q 手術には危険はないの?
A どんな手術でも危険がないということはありません。しかし、今まで大きな障害が起こった方は1人もいらっしゃいません。まれですが、唇の付近の感覚が鈍ってしまうことがあります。ほとんどの方は回復しますが、そのままという方もいらっしゃいます。口腔外科の先生に、お確かめになって下さい。

Q 下あごの親知らずは事前に抜かなくてはいけないの?
A これは、口腔外科の先生にお話しいただくことですが、下あごの親知らずは手術の部位に近いため、骨を切るのが難しくなるそうです。そのため、手術前6ヶ月以上前に抜歯していただけると助かります。

Q 何歳ぐらいから治療ができるの?
A 顎変形症の治療は、成長の終わった方の治療となります。検査をして、もうあごの大きさが変化をしないと判断された場合にのみ治療を進めることができます。そのため、外科手術は早くても16歳以降になります。

Q 顎変形症の矯正はどこでしても大丈夫ですか?
A 基本的には、歯科矯正を標榜している歯科医院でしたら治療可能です。歯科医師という資格があれば(矯正治療の経験が無くても)歯科矯正を標榜する事が出来るのはご存知の事と思います。顎変形症の矯正治療はハイレベルの治療技術が必要とされます。そのため、大学病院の矯正科あるいは矯正歯科専門医院(歯科矯正だけしかやっていない歯科医院)に受診したほうが安心です。

Q 更生医療指定の歯科医院というのはどういう意味ですか?
A 更生医療指定機関では、顎変形症の歯科矯正治療が健康保険で出来ます。指定されていない施設で顎変形症の矯正治療をする場合は、自費診療となります。更生医療機関として施設が指定されるためには、設備の基準と適切な医療機関で5年以上の矯正臨床経験及び口唇口蓋裂の治療経験のある歯科医師が常勤している等の要件を満たすことが必要です。さらに、顎変形症に保険を適応するためには、施設に顎運動測定器等の器材の設置が義務づけられています。 当院は上記のすべてを満たしておりますので、安心して受診をして下さい。

Q 同じ施設で治療したほうが良いのでは?
A 確かに大学病院で矯正と口腔外科と一緒にあるところに受診するのが便利だと思われます。大学病院に16年在籍した経験から言いますと、診療時間に制限があり仕事(学校)を休んで受診する必要があります。と同時に、紹介でなければ担当医を選ぶことは基本的に出来ません。

Q 他には?
A 手術はあごを切ってネジで止めます。ネジの種類には金属(チタン)と吸収性のネジがあります。どちらのネジを使用するかは口腔外科医と相談して決めていただきますが、金属のネジの場合は、そのネジを取る手術があります。ネジは金属で身体に入っていても問題の無いように作られています。口腔外科の先生の中には、患者さんにいわれなければ外さない先生もいらっしゃいますし、積極的に外す先生もいらっしゃいます。外す場合は、始めの手術が終わってから6ヶ月から1年以内に行われます。それ以降ですとネジが骨の中に入り込んで探すのが難しいそうです。ネジの数と部位によって、通院でできる場合と入院しなければならない場合があります。日数についてもさまざまですので、直接口腔外科の先生にお尋ね下さい。

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